サッカークラブに入ってる小学生のお子さんのパパは、一度は言われたことがあると思います。
「コーチのライセンス取りませんか?」
サッカー好きなパパなら「よっしゃ取ったるで~」という人もいますが、
なかには、「どうしよかな~」、「試験あるよね?」、「それなりにサッカーの実績や経歴がある人でないとダメじゃない?」という不安が募り、遠慮がちな人もいるかと思います。
でも安心してください。
サッカー経験の有無は問われませんし、誰でもD級コーチのライセンスを取得できます。
私自身、小学生の息子がサッカーをしているので、監督さんに誘われたことがありましたが、勉強が必要? 試験あるよね? などなど、いろいろと考えすぎて億劫になりずっと断っておりました。
しかし指導者不足もあり、何度も監督さんからオファーをもらい、ライセンスを取ることを決意しました。
実際に講習を受けてみると、楽しいカリキュラムで、特に難しいことなくライセンスを取得できました。
サッカーの経験、未経験問わず、しっかり講習を受ければ合格できます。
「簡単に」とは言えませんが、不安に思っていた自分が恥ずかしいほどでした。
現代では子供が少ないことに加え、指導者も少ないことは確かです。
公式戦の規程に「有資格者の指導者が○名以上ベンチ入りすること」という規定を設けている地域もあるはずです。
そんなとき、やはりチーム側が頼りにしたいのはパパコーチの存在です。
そんな未来のパパコーチに向けて、D級コーチ講習会の申し込み方法と講習内容(座学、実技、試験など)をわかりやすくで紹介します。
記事を読みえると、
講習や試験は難しいのか?
サッカーが上手でなければ合格できない?
などの不安が解消され、いっきに受講する決心ができることでしょう。
それではさっそく見ていきましょう。
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D級コーチとは
そもそも「D級」って何?
というところから解説します。
日本サッカー協会が定めるサッカーコーチのライセンスは、このように上から順にレベルアップしていきます。
- キッズリーダー
- D級
- C級
- B級
- A級
- S級
小学生や中学生の指導者の多くが「D級」です。
ご存知の方もいるかもしれませんがS級になるとJリーグや日本代表の監督になることができます。
さてこのD級ですが、一つ上の「C級」の講習内容を、子どもの指導を中心に凝縮した形となっております。
なので、がっつりC級は取らなてくもいいけど、とりあえずやさしめに指導者生活をスタートさせてたい、という方にピッタリです。
申し込み方法
D級コーチの講習会に申し込むにあたり、まずは「JFA ID」を取得しましょう。
IDを取得しますと、日本サッカー協会の「KICKOFF」というサイトにログインできるようになり、指導者講習や審判講習に申し込みできるようになります。
ID取得手順は割愛しますが、1点だけ注意点です。
講習は都道府県の各協会が独自で実施しており、いつでも受講できるわけではなく、「年に数回」と限りがあります。
自分のスケジュールに合わない場合はさらに1~2か月待たなければなりません。
「なるべく早く」という人は、ご自身が住んでいる都道府県以外でも受講できますので、近隣の都道府県を含めて実施スケジュールをこまめにチェックしておくことをおすすめします。
講習について
概要
まず講習内容をざっくり紹介します。(主催協会によってスケジュールが多少違うかもしれませんのであくまで目安として)
講習は2日間にわたります。
土日開催だったり、2週連続の日曜日だったり、申し込むコースによって違うようです。
私が申し込んだ際にいくつかの都道府県協会を検索しましたが、土曜と日曜で二日間の開催が多かった印象です。
両日とも朝9:00~17:00までみっちりです。
講義と実技、そして最後に試験があります。
受講生は30~40人程度で年齢層は幅広かったです。女性はゼロでした。
サッカー経験者もいれば、野球、バスケをやってた人など、人それぞれでした。
2日間全て受講し、試験に合格した者が晴れてD級コーチライセンスを取得できます。
準備するもの
- 受講票(申し込みが完了すると発行されます)
- 筆記用具
- 運動できる服装
- 着替えやタオル(実技で汗ビショになります)
- 昼食(近くにコンビニなどが無い会場は必須です)
- トレシュー及びスパイク(人工芝の会場はスパイクがおすすめなので、念のため両方持っていくのがベスト)
ざっとこんな感じです。
受講決定後、協会から詳細(集合時間や持ち物など)の連絡がきますのでそれを見て確認してください。
講習内容
講義
サッカーの歴史、サッカーはどんな競技なのか、という基礎的なところから入ります。
どんな指導方法が求められるのか、選手に考えさせるにはどうすべきか、選手との接し方など本質的なところも楽しく学べます。
そしてメディカル面の講義です。
選手の体調を考慮することや、ケガや事故などの対処など、プレー以外のこともしっかり学びます。
ときおり映像を観たり、グループディスカッションがあったり、学校の授業みたいでとても楽しいです。
なにせみんな自分の好きなサッカーについて学んでいるのですから、それは楽しいですよね。
実技
サッカーの好きな人達が集まっていることが多いので、実技は楽しみですね。
もちろんサッカー未経験の方でも楽しめますのでリラックスして受講しましょう。
ドリブル、パス、シュートなどの基本技術、1対1、2対2などのシチュエーションの練習、そしてゲーム。
インストラクターの人にポイントを教わりながら、まるで部活のように受講生が練習に取り組みます。
普段何気なく蹴っているボールでも、インサイドパスってこんなに奥深いんだ!
と感じたほどでした。
子供たちを指導するときのポイントが学べますので、インストラクターさんの表現や言葉使いを注意深く聴いてください。
やはり盛り上がるのはゲームですね。
サッカー経験者が多いので、思わずうなってしまうような上手なプレーがあったり、みんなで励ましあったり褒め合ったり、とてもいい雰囲気でゲームができました。
ほんとに現役時代や青春時代を思い出すぐらい楽しい時間でした。
試験
講義と実技を全て終えたら最後に筆記試験があります。
2日間の集大成ですね。
不安なことはありません。
講義をしっかり聞いていれば必ず回答できるものばかりです。
インストラクターさんも「ここは大事ですよ」と講義中に強調してくれますので、集中して講義を聴いておきましょう。
全日程終了
2日間お疲れ様でした。
2日目の夕方、講習を終えると、修了証をもらえます。
これで無事終了です。
この2日間ともに過ごした受講生ともお別れです。
名残惜しいですが、みんなとお礼や挨拶を交わしながら解散しました。
ポイント
後日、合否の通知がメールで届きますので、合格された方は登録費を収めて晴れてD級コーチとなります。
協会の手続きの関係で、登録費納付からD級コーチ認定まで1~2ヵ月ほど時間がかかる場合もあるそうです。
心配な人は、2日目の受講終了後、インストラクターさんに質問してください。
受講を終えて感じたこと
技術的なことや戦術的なことは、知識として持っていることに越したことはありません。
しかし、大事なことは選手が成長するためにはどのように導いてあげるか、気づきを与えることができるか、が大事だと痛感しました。
サッカーは言語化できるスポーツです。
「こうしたらこうなる。ならどうすべきか」
「こうならないためにはどうすればいいか」
「こういうプレーをしたい場合、どうすればよかったか」
これはサッカーが上手な人でなくても、サッカー経験が無い人でも、誰でも成長する方向へ導いてあげることができます。
ですので、サッカー経験の有無を問わず誰でにでもコーチングができるということを学ぶことができました。
D級ライセンスを取得するメリット
一目置かれる存在
D級ライセンスは確かに講習を受けるだけで取得できます。
しかし、受講するにはやはりその人の熱意、やる気がないと「取得しよう!」とは思いません。
そうなると、やはり保護者やチームスタッフからは頼られる存在になりますし、一目置かれる存在となります。
私もそうですが、人から頼りにされるということは悪い気はしません。
そして資格を持っていない保護者が指導するのとは訳が違います。
ちゃんと「指導者」としてサッカーを教えることができるので、自信を持って技術指導にあたることができます。
JFAからの無料招待
日本サッカー協会から定期的に、Jリーグの試合やユース年代の公式戦への無料招待の案内がきます。
参加は自由ですが、観戦が好きな方にはとてもメリットがあるでしょう。
私は観戦が好きなので、無料招待が届いたときにはなるべくいくようにしています。
指導者目線や、審判目線で試合を観戦すると、普段とはまた違う目線で試合の流れをみることができます。
準備しおくべき道具
ホイッスル
ホイッスルは絶対必要です。
選手の集合、練習のスタートや切り上げなど、トレーニングのいたるところで笛を吹くタイミングがあります。
必ず用意しておきましょう。
サッカーバッグ
コーチになると、いろいろと荷物が多くなります。
弁当や飲み物、書類やサッカー用具など、いろいろ持ち物が増えてきます。
家にあるリュックサックなんかでもいいですが、サッカーバッグだと格好いいのでおすすめです。
コーチっている雰囲気もでますので、貫禄が出ます。
ファイル
コーチになると書類も多くなります。
試合のスケジュール、選手登録の書類、大会のレジュメなど、書類の管理だけでもけっこう大変です。
混乱しないように、ファイルで管理しましょう。
できればバインダーが付いていると便利です。
試合会場であれこれ書く場合もあるので。
100円ショップとかで売っているものでも大丈夫です。
使いやすいものを選びましょう。
作戦ボード
作戦ボードは戦術確認をするのにとても便利です。
チームとして持っている場合は必要ないですが、無い場合もありますのでその場合は準備しておいた方がいいと思います。
使っていくうちに傷などが付いてきますので個人的には安いものでいいと思います。
空気入れ
これもチームで持っている場合は不要です。
でも持っていて損はないです。
けっこうブヨブヨのボールで練習している選手がたまにいるんですよ。
しっかり空気が入っていないと絶対に上手くなりませんから。
私は自分で空気入れを購入し、空気の甘いボールを使っている選手がいたら空気を入れてあげるようにしています。
昔と違って今はけっこうコンパクトなものがありますのでそれほどかさばりません。
審判ライセンス
D級コーチと合わせて、審判ライセンスも取得することをおすすめします。
サッカー指導者はルールを熟知しておく必要があります。
子供たちにルールを聞かれて、「あれ?どうだったっけ」というのはとても恥ずかしいです。
それに試合でチームから審判を出すことも常ですので、ぜひともコーチライセンスと審判ライセンス、セットで取得することをおすすめします。
実際に指導者講習のインストラクターも「できれば審判資格も取得していただきたい」とおっしゃってました。
審判ライセンス未取得の方はこちらをどうぞ。 続きを見る
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まとめ
いかがでしたでしょうか。
「どんなことやるのかな」
「サッカー経験がなくても大丈夫かな」
という不安は解消されましたよね。
まとめ
- 講習は2日間
- 内容は講義、実技、試験。
- サッカー経験の有無、上手か否かは関係ない
- 楽しく受講できて決して難しくない
コーチライセンス取得を検討している方、不安で足踏みをしている方は思い切って受講してみましょう。
サッカー、そして子供たちとの関わりを今以上に深めることができ、きっと人生においてもあなたの財産になることでしょう。
私もまだまだ勉強中の身ですが、みなさんにもコーチングには気を付けて頂きたいので、この記事もぜひ参考にしてください。 続きを見る
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