「まわりの友人はみんな大学に進学するけど、私も行かなきゃいけないのかな?」
「特別やりたいこともないし、「とりあえず大学」はダメ?」
と悩んでいる高校生やその親御さんは多いのではないでしょうか。
いろいろな意見があると思いますが、個人的には
「なんとなく大学へ行く」はありです。
これについては、ポイントを絞って考えるとすぐに解決できます。
そのポイントとは「進学するメリット」と「お金」です。
これらを軸に考えることで、自分は行くべきか否か、判断材料をそろえることができるからです。
今回は、大学のメリットや学費、高卒との比較を述べていきます。
最後まで読んでい頂けると、「大学に行くべき」、「大学に行かなくてもOK」、という自分の意見をしっかり持てると思います。
就きたい職業から考える
大学進学を考える前に、まずは「将来やりたい仕事」を考えましょう。
なぜなら、その「仕事」によって、進路が決まってくるからです。
医者になりたい人は医学部、弁護士になりたい人は法学部、英語を使う職業に就きたい人は国際関係の学部、などなど、このような人たちは大学への進学がはっきりしています。
他のケースでいうと、美容師になりたい人は、美容専門学校、看護師になりたい人は看護学校、というふうに、大学以外の進路を決断できる人もいるはずです。(もちろん、同じ職業でも、「大学か専門学校か」を悩む人たちもいると思いますが。)
そして、就きたい職業が浮かばない人、考えたことが無い人が、ここで初めて「大学に行くべきか」悩むのです。
大学に行くメリット
進学に積極的な人はもちろん、消極的な人も含め、まずは、「大学のメリット」を抑えておきましょう。
専門的に学べる環境
大学にはいろいろな学部があり、自分の好きな学問をより深く勉強できます。
文学、社会学、経済学、政治学、法学、理工学、など様々です。
そしてさらにそこから枝分かれしていますので、自分が学びたい事をより深く学べます。
先生(教授)のみなさんも、その道の専門家ですので、その方々に気軽に質問したり、話をしたりできる環境はやはり特別です。
そして、資料室や図書館、PC教室、グランド、中庭など、施設が充実しています。
このような環境は大学ならではです。
就職の幅が広がる
大卒は就職活動の幅がぐっと広がります。
高卒に比べて求人数が多いからです。
企業の応募要件には、特定の学部が卒業していることが必須条件になっていたり、「大卒以上」と書かれているケースは珍しくありません。
今の時代、「脱・学歴社会」という風潮が強まってきていますが、まだまだ大卒を重視している傾向はありますね。
人脈が広がる
大学は、いろいろな人たちが全国、はたまた海外から来るので、その人たちと交友関係を気づくことで、人脈は広がります。
通学圏内で通う高校とはまったく違いますね。
クラスメイトやバイト仲間、サークル、ゼミ、いろいろな人たちと接することが多いのでとても刺激をもらえると思います。
視野を広げる
前述した、学問と人脈をまとめる感じになりますが、大学で学んだこと、いろいろな人たちとの出会いや、新たに経験したこと、挑戦したことなどによって、視野が広がります。
友人との付き合いで新たな趣味が見つかったり、先生のアドバイスで就職先の選択範囲が広がったりします。
私自身、けっこうインドアなタイプでしたが、大学でいろいろ人たちと接することで、ウィンタースポーツ、バイク、旅行などを新たな経験をたくさんして、大学4年間でかなりアクティブになったと思います。
夏休みと春休みが長い
大学生も夏休みや春休みがありますが、両方とも約2か月あります。
この期間を自分の好きなように時間を使うことができます。(もちろん学校によりきりですが)
高卒で働く場合、この長くて自由で、且つまとまった時間を得ることは皆無に近いと思います。
その人次第ですが、この時間はとても有意義なものにできる可能性があります。
アルバイトをしたり、旅行をしたり、その他、資格の勉強、留学、友人との交流など、たくさんのことが可能です。
大学生にとっての特権といってもいいでしょう。
年収が高い
高卒より大卒の方が生涯年収が多くなる可能性があります。
人によっては、起業したり、出世が早かったり、副業をしたりと、多種多様であり、一概には言えないため、「可能性」とさせて頂きました。
いろいろなサイトで紹介されていますが、生涯賃金の平均は、高卒に比べて大卒の方が約6000万円高いと言われております。
高卒の方が4年早く働き始めるにもかかわらず、大卒に抜かれてしまいます。
大学生の学費4年分をざっと500万と見積もっても、この差(約6000万円)を考えてると、やはり「行くべき」と感じざるを得ない部分が正直ありますね。
大学進学の懸念
学費
大学の学費は、国公立で200~300万、私大だと400~500万、といったところでしょうか。
経済的に厳しく、奨学金の検討をしているご家庭もあると思います。
しかし、大学卒業後、奨学金の返済で苦しんでいる社会人のニュースを何度も見たことがあります。
そこまでして大卒の肩書を手に入れる必要があるのか、と深く考えさせられるものです。
もし小中学生のうちから悩んでいる人がいれば、保険なども検討するのもありですね。
勉強への意欲
そもそも勉強への意欲が無い人は、4年間でしっかり単位をとれるのか、これが心配ですね。
入学したはいいものの、遊んでばっかり、授業もさぼる、単位をろくに取れない、このような状況なら「行かない方が良かった」、と親子ともども必ず後悔するでしょう。
状況に応じて進路を決める
大卒のメリット、そして大学進学についての懸念を上げました。
以上を踏まえて、個人的な見解です。
目標が確かな人
将来の夢や職業など、大学卒業後の目標が定まっている人は、当然行くべきです。
というか悩んでいる人はいませんね。
目標が無い人
特にやりたいことが無い人、目標があやふやな人。
この人たちも行くべきだと思います。
「やりたいことを見つけに行く」ことも大学のメリットだからです。
たくさんの出会いや経験、時間、これは大学生でしかできません。
そのかわり、「大学に行ってよかった」と感じるために、何事も一生懸命にやる必要があります。
たとえ見つからなかったとしても、です。
それにやはり年収ですね。
あくまで統計的なデータとはいえ、大卒の方が稼げることはかなり一般的といえるでしょう、たとえ無名の大学だとしても検討して損はないと思います。
学費はよく検討する
前述したように、学費について奨学金を利用する人がいると思います。
しかし、その返済で苦しむ人が多いのも事実です。
ですので、「目標がある人」も、「とりあえず行く」人も、奨学金の利用が必要な場合は、家庭でよく検討しましょう。
私の友人でも高卒の人がたくさんいますが、大卒より稼いでいるであろう人がたくさんいます。
大学無償化はいつから?
学費の懸念を述べましたが、一つ朗報です。
2023年12月22日に閣議決定された新しい少子化対策案のひとつで、2025年度から「大学無償化制度」が始まります。
条件はこの3つ。
- 対象校以外への進学では制度を利用できない
- 「子どもが3人以上同時に扶養されている」のが条件
- 現行の大学無償化制度にある「給付型奨学金」はない
この制度で大学進学の選択肢が増える家庭があると思いますので、下記のサイトで詳細を確認しておきましょう。
大学無償化制度はいつから?必要な条件や内容を分かりやすく徹底解説
まとめ
いかがでしたでしょうか。
以上を踏まえた、私の見解をまとめました。
- 目標が有無にかかわらず、経済的に行けるのであれば迷わず行くべき
- 奨学金の利用はよく検討すべき
- 高卒でも大卒以上に稼げる可能性は十分にある
- 多子世帯は大学無償化制度の詳細を確認しておく
ということで、「とりあえず大学」はあり、です。
「年収」と「大学ならではの経験」を考慮すると行っておいて損はないと思います。
ただし、「学費の目処」と「一定以上の勉強意欲」は必須です。
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